汗は乾燥肌の天敵!背中が乾燥する原因は汗?背中ニキビにも要注意!
季節の変わり目、お肌の乾燥が気になりますね。
お顔のケアに気を取られ、全身のお手入れを忘れてはいませんか?
確かに顔は体の中でも乾燥しやすい部位ですが、他にも乾燥しやすい部位はいくつかあるのです!
放っておくと、乾燥だけではなく、あのいや~な背中ニキビまで?!
今回は見落としがちな背中のトラブルについてお話しします!
体の乾燥と皮脂の関係
体には乾燥しやすい部位とそうでない部位があるのは周知の事実。
季節の変わり目や真冬、夏のエアコンによって乾燥が進むと、それを実感する方も多いでしょう。
一般的に乾燥しやすい部分として、
顔(目元、頬、顎)
肘・膝
手足(脛、肘下)
などがあげられます。
これらの共通点は、
外的刺激が多いことと
皮脂分泌が少ない部位であること
皮脂は乾燥と大きな関わりを持っているのです。
皮脂とは?
皮脂を一言で説明すると、肌のコーティング剤。
皮脂それ自体は肌のうるおいを守るものではないのです。
皮脂はpH4~6の酸性で、皮膚全体を覆って肌表面を弱酸性に保つことで雑菌の増殖を抑えています。
また、皮脂は肌と髪にツヤとなめらかさを与える作用もあります。
車のワックスのようなものだと考えるとわかりやすいかもしれないですね。
肌の奥のうるおいそのものを守る機能はなく、むしろ過剰に分泌された皮脂は肌トラブルの素となるため、美容上は古くなった皮脂をある程度洗い流す必要があるのです。
皮脂とニキビの関係
皮脂は皮脂腺から分泌されます。
この皮脂腺は手のひら・足の裏を除く全身に存在し、
最も皮脂腺の密度が濃いのが額。
次いで、
頭
鼻
胸
背中
などが皮脂の分泌が活発な部位であり、その他に、
わき
へそ下
陰部
などが続きます。
通常、皮脂腺は毛穴に開口しています。
皮脂は毛穴から分泌されるということですね。
そして、顔面の毛は細く毛穴が小さいのに対し、皮脂腺が非常に大きく発達しています。
これは非常にニキビができやすい状態。
皮脂量が多いのに、出口となる毛穴が小さいので皮脂が詰まりやすいのです。
よって、顔面は体のどの部位に比べてもニキビができやすいわけです。
皮脂があれば乾燥しない?
皮脂のコーティング作用により、あらかじめお肌にたっぷりの水分があればお肌が乾燥することはほぼ無いと言ってもいいかもしれません。
しかし。
逆に、
気温の低下
湿度の低下
エアコン
など、外的要因によってお肌にほとんど水分がない状態だったらどうでしょうか?
水分がないと、お肌は焦ります。
焦ったお肌は皮脂を分泌します。
その結果、過剰に分泌された皮脂によってお肌はトラブルを抱えることになるのです。
皮脂が豊富=乾燥知らず
そんなことは、必ずしも成り立つものではないのです。
お肌の乾燥と皮脂、ニキビについて簡単にまとめると
皮脂腺の少ないところは乾燥しやすい。
皮脂腺の多いところでも、なんらかの原因によって乾燥してしまうと皮脂の過剰分泌を引き起こす。
皮脂の過剰分泌は、ニキビをはじめ様々な肌トラブルを引き起こす。
やはり乾燥はお肌にとって最大の敵だということが分かると思います。
日々、注意深くお肌を観察して乾燥のサインを見逃さないようにしたいものですね。
しかし。
私たちが体の構造上、どうしても乾燥を見逃しやすい部位があるのにお気づきでしょうか。
そう。
それが背中なのです!
意外にも乾燥しやすい背中
普通に生活していて、自分の背中を見ることがどれだけあるでしょうか。
普段は服に覆われているので自分自身はおろか他人に見られることもありません。
お風呂や着替えで裸になったとしても、わざわざ鏡を使って背中の状態をくまなくチェックする人は、けして多いくはないでしょう。
それゆえ、私たちはどうしても背中のトラブルに気づかず、うっかり見逃してしまうことが多いのです。
前述のとおり、背中は皮脂の分泌が活発な部位です。
よく、「背中は皮脂腺が少ないから乾燥する」という記載を見ますが、これは間違い。
確かに、背中の皮脂腺は顔に比べればずっと少ない。
ですが、体の他の部位と比較するととても多いのです!
乾燥しやすい部位に共通する2つのことを覚えていますか?
外的刺激が多いこと
皮脂分泌が少ない
この2つです。
ということは、背中は乾燥しにくいのでは?
そう思ってしまいがちですが、そこが落とし穴。
実は、背中は意外にも乾燥しやすいのです。
その原因をいくつか挙げてみたいと思います。
汗による乾燥
ご存じのとおり、人は汗をかくことで体温調節をします。
しかし、この現象は全身で均一に行われるのではないことを知っていましたか?
体温調節のための発汗は、
背中
胸
頭
をメインに行われます。
みなさん、汗をかくと当然その汗をタオルやハンカチで拭いますよね。
けれど、背中はどうでしょうか。
家に帰ってシャワーを浴びるまで放置しておくことも多いのでは?
汗をかいたまま放っておくと、蒸発するときに肌のうるおいまで奪ってしまいます。
また、汗はアルカリ性ですので、弱酸性に保たれていた肌表面のpHバランスが崩れ、様々なトラブルを引き起こす原因となるのです。
知らない間に、背中はとってもデリケートで傷つきやすい状態になっているというわけです。
外的刺激による乾燥
お風呂で体を洗うとき、背中をナイロンタオルなどでゴシゴシと擦り洗いしていませんか?
背中は力加減が難しいので、ついつい力が入ってしまうかもしれませんね。
しかし、肌に対して過度の摩擦はNG。
傷ついたお肌は乾燥を促進してしまうのです。
また、背中についたボディーソープやシャンプー・リンスはきちんと洗い流せているでしょうか。
見えない部分ですが、洗い残しのないようにしっかりとすすいでください。
香料や防腐剤、界面活性剤などが肌に残存すると、肌にとっては大きな負担になります。
乾燥
かゆみ
肌荒れ
などを引き起こす恐れもあるので、すすぎは念入りに行ってくださいね。
高温&長時間の入浴による乾燥
背中に限らず全身にいえることですが、40℃以上の熱湯の湯舟につかることはお肌にとって自殺行為。
お肌のうるおいを守る大事な存在としてセラミドというものがあります。
角質層にある細胞間脂質を構成する成分ですが、このセラミドは42℃以上の高温のお湯につかることで機能が壊れてしまうのです。
また、長時間の入浴にも要注意。
入浴時間が長くなるとセラミドがお湯に流出し、皮膚内部から失われる恐れがあるのです。
温度を低めに設定しデトックスに効果的だと言われている半身浴も、お肌にとってはけして良いものではないということです。
ここに記載したのはほんの一部ですが、背中が思いもかけず乾燥しやすい部位であることがよく分かったかと思います。
背中に対する意識が少し変わりましたか?
では、次は有名なあのトラブルについてお話ししますね。
背中ニキビの原因とは
意外と背中はノーマーク
背中のお悩みといえば、真っ先に「ニキビ」を思い浮かべる人は少なくないのではないでしょうか。
ドクターシーラボが実施したWEBアンケート結果によると、47%の人が他人の背中を見て「ギョッ」とした経験があると答えています。
そしてその理由の1位が、
ニキビ
ざらつき
しかし面白いことに、「背中を出すファッションに抵抗がある」と答えた人を対象に行ったアンケートでは、その抵抗の理由1位はなんと「ムダ毛」。
ニキビは3位に甘んじています。
つまり、それだけ他人の背中は気になっても自分の背中はノーマークという人が多いということですね。
他人の背中にびっくりする前に、自分の背中のケアに力を入れてこそいい女。
背中ニキビの原因
まずは背中ニキビ発生のメカニズムをおさえましょう!
背中が意外にも乾燥しやすいのは前述のとおり。
そして乾燥したお肌が皮脂を分泌するのも説明しましたね。
乾燥したお肌はバリア機能が落ちた状態。
その機能の代わりに皮脂を分泌するわけです。
しかし、乾燥したお肌は角質層の水分が少ないため、角質が固くなってしまいます。
すると自然と毛穴も細くなり、皮脂が詰まりやすい状態に!
皮脂の分泌量が元に戻っても、その詰まりやすい状態は改善されません。
顔は毛穴に対して皮脂が多いためニキビができやすいとお話ししましたが、
こうなった背中はもはや顔にも引けを取りません!
しかも、顔と違って頻繁に鏡で状態をチェックするわけでも、ケアをするわけでもありません。
気が付いた時にはニキビは存在感ばっちり。
街行く他人を「ギョッ」とさせてしまうのです。
少し手厳しいことを書きましたが、これが背中ニキビの真実です…。
では、「背中美人」を目指すためにはどうしたらいいのでしょうか?
背中ニキビの対処法
まず、背中美人を目指すため、ニキビにとっても最も効果的な対処方法は、
ニキビを予防すること
です。
そんなの対処法じゃない!と思われるかもしれませんが、
実際、すでにできてしまったニキビを「早くきれいに治す」というのは残念ながら非常に難しいのです。
もちろん完全に不可能というわけではないですが、
ニキビが大きくなってからでは間に合わないことのほうが多いのが現実。
腫れなどは皮膚の再生力で治りますが、痕が残るかどうかは体質によるところが大きいのです。
というわけで、できてしまったニキビをきちんと治したいと思うのでしたら、早めに皮膚科を受診することをおススメします。
肌状態を見て頂き、適切なアドバイスをもらえれば今後に活かすこともできますね。
というわけで、問題は背中ニキビを予防する方法です。
ニキビの原因はお肌の乾燥。
この乾燥を事前にしっかり予防できればいいというわけです。
その方法は以下の通り。
洗い方を改善する
まず、ナイロンタオルを使用している方、やめてください!
ナイロンなどの化学繊維は肌にとって刺激が強すぎます。
手で直接洗うか、手が届かない場合はシルクやコットンなど天然素材のタオルを使用すると良いでしょう。
洗い方は手で撫でるようにするか、タオルを背中に滑らせるだけで十分。
タオルの両端を持ってゴシゴシこすりつける必要はありません。
それだけ?と思うかもしれませんが、本来落とすべき汚れはシャワーを浴びたり湯船につかるだけで十分落とせるのです。
洗いすぎは厳禁。
肌本来のうるおいまで落とさないように注意しましょう。
洗浄剤としてお勧めなのは固形せっけん。
液体と違い、界面活性剤が配合されていないものが多く、お肌にやさしいです。
乾燥やニキビ、肌荒れがひどい場合は固形せっけんが刺激になる場合があるので、弱酸性のボディーソープを使用してみてください。
おススメは「ミノン 全身シャンプー(しっとりタイプ)」。
弱酸性で配合されている界面活性剤も比較的刺激が少ないものです。
かゆみの予防効果もあるので、背中の乾燥にもってこいの商品ですよ。
入浴を改善する
浴槽の温度は40℃以下。
全身浴で15~20分浸かればOK。
前述のとおり、高温や長時間の入浴はお肌によくありません。
よく、半身浴でデトックスすれば毛穴もきれいになると言いますが、果たしてそれはどうでしょう。
汗に含まれるのは水溶性の排せつ物のみなので、脂溶性である毛穴の汚れは落ちないのです。
世間では入浴のメリットとしては様々な事項を挙げていますが、実際は美肌効果よりもむしろストレス解消がメイン。
ストレスは美肌の敵なので、入浴が間接的に美肌に働くことはあり得ます。
しかし、直接的な要因にはならないことを忘れないでください。
そしてストレスを解消するのでしたら、つかるのは15~20分程度で十分。
セラミドの流出も最小限に防ぐことができるでしょう。
また、このとき保湿入浴剤を使用するのも効果的ですね。
衣類を改める
背中への刺激は洗う時の摩擦だけではありません。
着ている服
着用している下着
も肌に刺激を与えているのです。
直接肌に触れるものは、やはり天然素材が好ましいですね。
素材に気を付けて、着心地の良いものをインナーに取り入れてみましょう。
綿は汗が蒸発する前に吸い取ってくれるので、お肌のうるおいを守る働きもあります。
一度着用すれば、そのあまりの気持ちよさにすっかりハマってしまうかもしれませんよ。
以上の乾燥対策を行えば、最低限お肌を守ることができるはずです。
これらに加えて、背中の状態のチェックを忘れないでください。
スキンケアで大事なのは、肌状態を正確に知ること。
それは背中も同じです。
必要であれば、ボディ用のケアアイテムを取り入れてみましょう。
もちろん、肌への刺激が少ないものを選ぶのは言うまでもありません。
そして少しでも異常があったら、すぐに使用を中止してくださいね。
背中ケアのまとめ
いかがだったでしょうか。
背中が意外に乾燥しやすい部位
乾燥が背中ニキビの原因
背中美人は乾燥対策から
これらをしっかり覚えていれば大丈夫!
乾燥はお肌の最大の敵。
ここに記載したことを参考に、背中のスキンケアを心がけてくださいね。